西林の壁に題す 蘇軾
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題西林壁 蘇軾
橫看成嶺側成峰
遠近高低各不同
不識廬山真面目
只縁身在此山中
西林(せいりん)の壁(かべ)に題(だい)す 蘇軾(そしょく)
横(よこ)より看(み)れば嶺(れい)を成(な)し 側(そば)よりすれば峰(ほう)を成(な)す
遠近(えんきん) 高低(こうてい) 各(おのおの) 同(おな)じからず
廬山(ろざん)の真面目(しんめんもく)を識(し)らざるは
只(ただ)身(み)の此(こ)の山中(さんちゅう)に在(あ)るに縁(よ)る
現代語訳
横から見れば連なった山々のように、
脇から見ればぽつんと突き出た
一つの山のように見える。
見る人の立ち位置、遠近や高低によって
見え方が変わるのだ。
廬山の本来の姿を知りえないのは、
ひとえに私がこの山中にいるからに他ならない。
語句
■西林 廬山のふもとにある西林寺。
解説
【廬山】は江西省九江市南部にある名山。仏教の聖地。
李白「望廬山瀑布」や陶淵明「飲酒」に歌われています。
(陶淵明は「南山」と表現しています)
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朗読:左大臣光永