雨中閒臥 高啓(うちゅうかんが こうけい)
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雨中閒臥 高啓
牀隠屏風竹几斜
臥看新燕到貧家
閒居心上渾無事
対雨唯憂損杏花
雨中閒臥(うちゅうかんが) 高啓(こうけい)
牀(しょう)は屏風(へいふう)に隠(よ)り 竹几(ちくき)は斜(なな)めなリ
臥(ふ)して看(み)る 新燕(しんえん)の貧家(ひんか)に到(いた)るを
閑居(かんきょ) 心上(しんじょう) 渾(す)べて事無(ことな)く
雨(あめ)に対(たい)して唯(た)だ憂(うれ)う 杏花(きょうか)を損(そこな)わんことを
現代語訳
寝台は屏風の陰、竹の机は斜めに置いてある。
今年もこのみすぼらしい家に燕が訪ねてきてくれたのを寝そべって見ている。
のんびりした暮らしには、何の心配事も無い。
ただ雨が杏の花を散らせはしまいかと、心配するばかりだ。
解説
のんびり、世捨て人精神な詩です。高啓(1336-1374)は明代最大の詩人。「胡隠君を尋ぬ」がよく知られています。
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朗読:左大臣光永