愛酒詩 坂本龍馬

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愛酒詩 坂本龍馬
酒者可呑酒可飮
人生只有酒開膽
醉中快樂人無知
大地爲蓐天爲衣
英雄生涯眞乎夢
厭迄呑酒醉美姫

酒(さけ)を愛(あい)するの詩(し) 坂本龍馬(さかもとりょうま)
酒(さけ)は呑(の)む可(べ)し 酒飲(さけの)む可(べ)し
人生(じんせい) 只(た)だ酒有(さけあ)りて膽(むね)を開(ひら)く
醉中(すいちゅう)の快楽(かいらく) 人(ひと) 知(し)る無(な)し
大地(だいち)を蓐(しとね)と為(な)して 天(てん)を衣(ころも)と為(な)す
英雄(えいゆう)の生涯(しょうがい) 真(まこと)に夢(ゆめ)なりて
厭(あ)く迄(まで)酒(さけ)を呑(の)みて 美姫(びき)に 醉(よ)はん

語句

■只有 ただ~だけがある。 ■開膽 「膽」はキモ。胆。心を開く。胸襟を拡げる。 ■醉中快樂 ヨッパライの楽しみ。 ■大地爲蓐天爲衣 大地を敷布団に、天を衣とする。

現代語訳

もうトコトン呑みまくろう。
人生で心を開いてざっくばらんになれるのは酒だけだ。

ヨッパライの楽しみを世間の人が理解しなくたって、かまうものか。
大地を敷布団に、天を衣として、豪快に呑みまくろう。

英雄の生涯はまったく夢のようなものだ。
とにかく酒を呑んで、美女に酔いしれよう。

解説

坂本龍馬らしい豪快な歌いっぷりです。土佐は特にお酒で有名な地ですからね。龍馬もきっと、ジャンジャン呑んだのでしょう。

漢詩にはとにかく酒の詩が多いですが、代表的なものでは李白「月下独酌」曹操「短歌行」。これらは実に酒が進む。ついついもう一杯飲みたくなります。

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朗読:左大臣光永

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