自ら遣る 李白
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自遣 李白
對酒不覺暝
落花盈我衣
醉起歩溪月
鳥還人亦稀
自(みずか)ら遣(や)る 李白
酒に対して暝(ひく)るるを覚えず
落花(らっか)は我が衣(い)に盈(み)つ
酔(ゑひ)より起きて 渓月(けいげつ)に歩めば
鳥 還(かえ)って 人も亦(ま)た稀(まれ)なり
現代語訳
ひたすら酒を飲んでいたので、
日が暮れたのにも気づかなかった。
私の衣には花びらがいっぱい降り積もっている。
酔いから醒めて、月明かりの渓流ぞいを歩いて行く。
鳥はもう巣に帰り、人の姿も見えなくなっていた。
解説
渓流沿いで独り飲む酒。いい雰囲気です。
「月下独酌」と同じく、屋
「酒」「月」という道具立て。
「自ら遣る」は憂さ晴らしをすることです。
役人生活の中でイヤなことでもあったんでしょうか。
でも湿っぽい感じではなく、自然の中で飲んでいる、
のびのびした感じです。
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朗読:左大臣光永