中秋の月 蘇軾
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中秋月 蘇軾
暮雲収盡溢清寒
銀漢無聲轉玉盤
此生此夜不長好
明月明年何處看
中秋(ちゅうしゅう)の月 蘇軾(そしょく)
暮雲(ぼうん) 収(おさ)め尽(つ)くして清寒(せいかん)溢(あふ)れ
銀漢(ぎんかん) 声無(こえな)く 玉盤(ぎょくばん)を転(てん)ず
此(こ)の生(せい) 此(こ)の夜(よ) 長(なが)くは好(よ)からず
明月(めいげつ) 明年(みょうねん) 何(いず)れの処(ところ)にて看(み)ん
現代語訳
日暮れ時、雲はすっかり無くなり、心地よい涼風が吹いている。
銀河には音も無く玉の盆のような月があらわれた。
こんな楽しい人生、楽しい夜、しかし永遠に続くものでは無い。
この名月を、来年は、どこで見ているだろう。
解説
【中秋の名月】は旧暦八月十五日の月。昔は七月・八月・九月を秋とし、
それぞれを【初秋】【中秋】【晩秋】としました。
よって【中秋の名月】は旧暦八月十五日の月となります。
この夜は宴を開いて、月の美しさを喜びあいました。
上杉謙信「九月十三夜陣中の作」
↑こちらは【晩秋】の詩です。
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朗読:左大臣光永