馬上少年過ぐ 伊達政宗(ばじょうしょうねんすぐ だてまさむね)

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馬上少年過 伊達政宗
馬上少年過
世平白髪多
残躯天所赦
不楽是如何

馬上少年(ばじょうしょうねん)過(す)ぐ 伊達政宗(だてまさむね)
馬上少年(ばじょうしょうねん)過(す)ぐ
世平(よたい)らかにして白髪(はくはつ)多し
残躯(ざんく)天(てん)の赦(ゆる)す所(ところ)
楽(たの)しまずして是(これ)を如何(いか)にせん

現代語訳

戦場に馬を馳せた青春の日々は遠く過ぎ去った。
今や天下は泰平。俺の髪の毛はすっかり白くなった。

生き残ったこの身の処し方くらい、どうしようと天は許してくれる。
楽しまないでどうするというのだ。

解説

伊達政宗が、晩年の述懐を詠んだ詩とされます。

【残躯】は、戦国の世を生き延びて老後を迎えた我が身のこと。

司馬遼太郎の短編『馬上少年過ぐ』で効果的に引用されています。

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朗読:左大臣光永

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