短歌行 曹操(たんかこう そうそう)

對酒當歌
人生幾何
譬如朝露
去日苦多
慨當以慷
幽思難忘
何以解憂
唯有杜康

酒に対して当(まさ)に歌うべし
人生幾何(いくばく)ぞ
譬(たと)えば朝露の如(ごと)し
去る日は苦(はなは)だ多し
慨(がい)して当に以(もっ)て慷(こう)すべし
幽思(ゆうし)忘れ難(がた)し
何を以てか憂いを解かん
唯(ただ)杜康(とこう)有るのみ

スポンサーリンク

現代語訳

酒を前にしたらとことん歌うべきだ。
人生がどれほどのものだというのか。

まるで朝露のように儚いものだ。
毎日はどんどん過ぎ去っていく。

思いが高ぶり、
いやが上にも憤り嘆く声は大きくなっていく。

だが沈んだ思いは忘れることができない。
どうやって憂いを消そうか。

ただ酒を呑むしかないではないか。

解説

曹操孟徳(155-220)、いわずと知れた『三国志』の魏の英雄ですね。

息子の曹丕曹植とともに「三曹」といわれ、詩作にも長けていました。

ぼくの世代では、『三国志』にはじめて触れたのは人形劇かゲームでしょう。あの曹操の人形がよかった。ギロッとした目つきと真っ白な肌が、カッコよかったです。

人物鑑定家の許子將に「あんたは治世なら能臣、乱世なら奸雄になる」といわれ、「ふ…乱世の奸雄か…それもよい」とニヤリとするとことか、カッコよすぎです。

最近は『レッドクリフ』という映画がありました。まさに曹操が劇中でこの「短歌行」を歌っていました。

なんか河南省で墓も見つかったらしいです。

【慨して当に以て慷すべし】
思いが高ぶり、いやが上にも憤りの声は大きくなっていく。
【慨す】は思いが高ぶる。 【慷す】は憤り嘆く。

【憂思】 憂い。

【杜康】初めて酒を作ったとされる、酒の神。
「杜氏」の語源という説も。ここでは酒のこと。
麦焼酎「杜康」というのがあります。

李白「月下独酌」
↑こちらも酒好きにはたまらない詩です。

しかしこの方もそうとうお酒が好きだったようですね。ぷんぷんと酒の香が漂ってきます。李白といい陶淵明といい、漢詩書きには酒呑みが多くて嬉しくなります♪

朗読:左大臣

≫【漢詩】の朗読音声を無料ダウンロードする
杜甫「春望」や李白「早発白帝城」など、有名漢詩33篇の朗読音声・解説テキストを無料でダウンロードできます。
≫音声つき【古典・歴史】無料メールマガジンのご案内
日本の歴史・古典について、楽しくわかりやすい解説音声を無料で定期的に受け取ることができます。

スポンサーリンク