黄鶴楼送孟浩然之広陵 李白(こうかくろうにてもうこうねんのこうりょうにゆくをおくる りはく)
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黄鶴楼送孟浩然之広陵
故人西辞黄鶴楼
烟花三月下揚州
孤帆遠影碧空尽
唯見長江天際流
黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る
故人西のかた黄鶴楼を辞し、
烟花三月揚州に下る。
孤帆(こはん)の遠影碧空(へきくう)に尽き、
唯見る長江の天際に流るを。
現代語訳
旧友の孟浩然先生が西方の黄鶴楼を去って、
霞たなびくこの三月、揚州へと下っていく。
(楼に登ってそれを見送ると)一艘の帆かけ舟が
遠く水平線のかなたまでいって見えなくなり、
長江が天のかなたまで流れているのが見えるばかりだ。
解説
漢詩において「友を送る」というのは重要なテーマです。【故人】という単語もよく出てきます。「死んだ人」でなく「友人」「旧友」のことです。王維「元二の安西に使するを送る」、李白「友人を送る」。
李白は12歳年上の孟浩然を詩業における先輩として大変尊敬していました。この詩には先輩に対するあたたかい気持ちがあふれているようです。(孟浩然「春暁」はこちら)
孟浩然が乗った舟を李白が楼の上からジーッと見守っている、どんどん小さくなって、しまいには水平線に溶けるように見えなくなってしまう…、
かなり長い時間経過があることがこの詩のポイントです。そこに注意して朗読しました。
それと、別れの歌といってもそんな悲壮感は無いとぼくは思いました。実際どんな状況だったかは詳しくわからないのですが、詩の文面からはまぁ元気で行ってきてください的な、微笑ましいものを感じました。
【広陵】は江蘇省揚州。唐代には繁栄した都市でした。
【黄鶴楼】は湖北省武昌の西南。長江を見下ろす高台にある楼。崔顥「黄鶴楼」で知られます。
【烟花】 春霞。
【揚州】は【広陵】に同じ。金がめいっぱいあって景色のいい揚州の上空を飛ぶことは誰もが夢に描くがけして叶わないことから、【揚州の鶴】というと「叶わない夢」のたとえ。
【孤帆】 一隻の帆かけ舟。 【遠景】 はるか彼方に見える姿。
【碧空】 青空。 【天際】は天のキワ。空と水の接する部分。
ほかに李白が孟浩然を歌った詩に「孟浩然に贈る」があります。
李白の送別詩では「贈汪倫(汪倫に贈る)」「送友人(友人を送る)」がよく知られています。
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