李白「江夏にて宋子悌に別る」

■【中国語つき】漢詩の朗読を聴く
【古典・歴史】メールマガジンはこちら

↓↓↓音声が再生されます↓↓

mp3/Rihaku101.mp3

江夏別宋子悌 李白
楚水清若空
遥将碧海通
人分千里外
興在一盃中
谷鳥吟晴日
江猿嘯晩風
平生不下涙
於此泣無窮

江夏にて宋子悌と別る 李白
楚水 清きこと空しきが若(ごと)く
遥かに碧海(へきかい)に通ず
人は千里の外(そと)に分かれ
興は一盃の中(うち)に在り
谷鳥(こくちょう) 晴日(せいじつ)に吟(ぎん)じ
江猿(こうえん) 晩風(ばんぷう)に嘯(うそぶ)く
平生(へいせい) 涙下さざるが
此(ここ)に於(お)いて泣くこと窮まり無し

現代語訳

江夏にて宋子悌と別れる 李白
楚の国を貫いて流れる長江は、澄みわたり、まるで水が無いようだ。
遥かに紺碧の海まで通じている。

人は千里の外に別れ、
別れの情は、この一杯の盃の中にある。

谷の鳥は晴れた日にさえずり、
川岸の猿は夕暮れ時の風に鳴きしきっている。

いつもは涙など流さない私が、
ここに至って極まりなく泣いているのだ。

語句

■江夏 湖北省武漢市武昌。 ■宋子悌 初唐の詩人宋子問の末弟。この詩は宋子悌がベトナム方面に赴任してく際、李白が江夏にて餞別として贈った詩といわれる。 ■楚水 楚の国を流れる長江。

解説

詩の形式は五言律詩です。江夏は現在の湖北省武漢市武昌。ここで李白はベトナム方面に赴任していく宋子悌を見送るのです。楚水は楚の国を貫いて流れる長江。谷の鳥、川岸の猿の声が耳に響き印象深い詩です。

次の漢詩「望廬山瀑布 其一

朗読:左大臣光永

■【中国語つき】漢詩の朗読を聴く
【古典・歴史】メールマガジンはこちら