詩一首 寒山(かんざん)

粤自居寒山
曾經幾萬載
任運遯林泉
棲遅觀自在
巖中人不到
白雲常愛逮
細草作臥褥
青天爲被蓋
快活枕石頭
天地任変改

粤こに寒山に居みてより
曾つて幾萬歳をか経たる
運に任せて林泉に遯がれ
棲遅して観ずること自在なり
巖中 人到らず
白雲 常にあいたいたり
細草を臥褥と作し
青天を被蓋と為す
快活に石頭に枕し
天地の変改するに任す

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現代語訳

ここ寒山に住み始めてから
幾万年が経っただろうか。

運に任せてこの秘境に逃れ来て以来、
のびのびと気楽なものだ。

この岩の中に訪ねて来る人はいないし、
白雲が常にたなびいている。

草を敷布団とし、青空を掛け布団とし
石を枕としてのびのびと寝ッ転がる。

天地がどうなろうと俺の知ったこっちゃない。


「寒山」は、「楓橋夜泊」に歌われている「寒山寺」を開いたとされる人です。
森鴎外の小説「寒山拾得」に、その変人ぷりが描かれています。

この詩は言葉は難解ながら、のびのびとした世捨て人っぷりが伝わってきます。

録音したのは夏の合間のちょっと涼しさが出ていた夜です。
いつもセミがうるさいのに、この夜は鳴いてませんでした。

それで、いつセミが目覚めるかビクビクしながら録音しました。
(あいつら「ジッ」ていっていきなり目覚めるし…)

朗読:左大臣