春夜洛城に笛を聞く 李白(しゅんや らくじょうに ふえをきく りはく)

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春夜洛城聞笛
誰家玉笛暗飛聲
散入春風滿洛城
此夜曲中聞折柳
何人不起故園情

春夜 洛城に笛を聞く
誰が家の玉笛ぞ 暗に聲を飛ばす
散じて春風に入って 洛城に 滿つ
此の夜 曲中 折柳を 聞く
何人か起こさざらん 故園の情
 

現代語訳

いったい誰だろう、
暗闇の中を笛の音が響いてくる。

笛の音は春風の中に乱れ入り、
洛陽の町中に広がる。

この夜、曲の中に「折柳」の調べを聴いた。
これを聴いて故郷を偲ばない者があろうか。

解説

李白が洛陽に滞在していた35歳ころの作。「折柳」は「楊柳」「折楊柳」とも言われる別れの曲です。

昔、中国では旅立つ人に柳の枝を折って渡し、旅の安全と無事の帰還を祈る習慣がありました。「折柳」はそれを歌にしたものです。

【玉笛】は玉で作った笛。立派な笛。

【洛城】は洛陽の街。劉希夷「白頭を悲しむ翁に代わる」「古人無復洛城東」。

【故園情】 故郷をなつかしむ気持ち。

朗読:左大臣

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