織姫惜別 直江兼続

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織姫惜別 直江兼続
二星何恨隔年逢
今夜連床散鬱胸
私語未終先酒涙
合歓枕下五更鐘

織姫惜別(しょくきせきべつ) 直江兼続(なおえかねつぐ)
二星(にせい) 何(なん)ぞ恨(うら)みん隔年(へきねん)に逢(あ)うを
今夜(こんや) 床(とこ)を連(つら)ねて鬱胸(うっきょう)を散(さん)ず
私語(しご) 未(いま)だ終(お)わらざるに先(ま)ず涙(なみだ)を酒(そそ)ぐ
合歓枕下(ごうかんちんか) 五更(ごこう)の鐘(かね)

現代語訳

牽牛と織女は一年に一度しか会えないというが、どうしてそれを恨むことがあろう。一年に一度でも、ちゃんと会えるのではないか。

今夜は二人寝床を並べて長年の鬱積した胸のうちを語り合おう。

ささやき合うその声がまだ終わらない先に、涙があふれてくる。

歓びをわかちあった枕元に、もう五更の鐘が響いてくる。

……

七夕の牽牛・織女にたとえて男女の逢瀬を歌った詩です。

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朗読:左大臣光永

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