送別 王維

下馬飮君酒
問君何所之
君言不得意
歸臥南山陲
但去莫復問
白雲無盡時

馬を下りて君に酒を飲ましむ
君に問う 「何の之く所ぞ」と
君は言う 「意を得ず
帰りて南山の陲(ほとり)に臥せん」と
「但去れ 復た問うこと莫からん
白雲は尽くる時無し」

現代語訳

馬を下りて君に酒を進める。
君に尋ねる「それで、どこへ行くかね」

君は言う。「どうにも世の中は思い通りにならないね。
南山の田舎に引きこもるよ」

「そうか。ならば行け。もう尋ねることはない。
どこへ行っても君の頭上には白い雲がたなびいているだろう」

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解説

元二の安西に使いするを送る」と同じく送別の詩ですが、見送った相手が誰かはわかっていません。

【不得意】 思い通りにならない。
【南山】 長安の南の終南山。陝西省の秦嶺山脈の東部。

【白雲】は都会のあくせくした暮らしとは正反対の、
清らかな世界の象徴てとこでしょうか。

朗読:左大臣