送別 無名子

楊柳青青着地垂
楊花漫漫擾天飛
柳條折盡花飛盡
借問行人帰不帰

楊柳 青青 地に着いて垂れ
楊花 漫漫 天を擾して飛ぶ
柳條 折り尽くし 花飛び尽くす
借問す 行人 帰るや帰らずや

現代語訳

枝垂れ柳は青々として地に垂れ下がり、
柳の花は空いっぱいに乱れ飛んでいる。

柳の枝も折りつくし、花も飛びつくしたのに、
旅に出たあの方は、果たして戻られるのだろうか。

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解説

春先に旅人を見送る歌です。

旅立つ人に柳の枝を折って送るのは昔の中国の風習です。

この漢詩でまず思い出すのは松尾芭蕉の句
行く春や鳥啼き魚の目は涙」です。

「奥の細道」の旅に向けて旅立つ芭蕉と曾良。
それを見送る門人たちの温かな眼差し。

春の、別れの、感動です。こみ上げる章です。

「奥の細道」の旅立ちは、主に旅立つ側(芭蕉)から書かれていますが、
見送った側はこんな気持ちだったのかなぁ…と思いました。

奥の細道「千住」
↑こちらで朗読しています。

朗読:左大臣