従軍北征(ぐんにしたがってほくせいす) 李益(りえき)

■【中国語つき】漢詩の朗読を聴く
■【古典・歴史】メールマガジン
■【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル

▼音声が再生されます▼

從軍北征 李益
天山雪後海風寒
橫笛偏吹行路難
磧裏征人三十萬
一時回首月中看

軍(ぐん)に従(したが)って北征(ほくせい)す 李益(りえき)
天山(てんざん) 雪後(せつご) 海風(かいふう)寒(さむ)し
橫笛(よこぶえ) 偏(ひと)えに吹(ふ)く「行路難(こうろなん)」
磧裏(せきり) 征人(せいじん) 三十万(さんじゅうまん)
一時(いちじ) 首(こうべ)を回(めぐ)らして月中(げっちゅう)に看(み)る

現代語訳

天山に雪が降った後は湖から吹く風が冷たく、
横笛は「行路難」の曲をひたすら吹いている。

砂漠の中を行軍する三十万の将兵は、
月明りの中いっせいに首をめぐらせて
故郷の方角を見るのだった。

解説

辺塞詩。王之渙「涼州詩」と近い主題、雰囲気です。

朗読:左大臣光永

■【中国語つき】漢詩の朗読を聴く
■【古典・歴史】メールマガジン
【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル