馬上少年過ぐ 伊達政宗(ばじょうしょうねんすぐ だてまさむね)

馬上少年過
世平白髪多
残躯天所赦
不楽是如何

馬上少年過ぐ
世平らかにして白髪多し
残躯天の赦す所
楽しまずして是を如何にせん

現代語訳

戦場に馬を馳せた青春の日々は遠く過ぎ去った。
今や天下は泰平。俺の髪の毛はすっかり白くなった。

何の因果か、戦国の世を生き延びたこの身である。
老後くらい好きに楽しまないでどうするのだ。

天もきっとお許しになるだろう。

スポンサーリンク

解説

伊達政宗が、晩年の述懐を詠んだ詩とされます。

【残躯】は、戦国の世を生き延びて老後を迎えた我が身のこと。

司馬遼太郎の短編『馬上少年過ぐ』で効果的に引用されています。この作品は政宗の詩人としての側面に特に注目しています。

司馬遼太郎作品は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』などの大作もいいですが、短編もまた粒ぞろいです。

意外にも司馬作品で政宗を扱った作品はこの短編だけなんですね…。

朗読:左大臣