洛陽にて袁拾遺を訪ふて遇はず 孟浩然

■【中国語つき】漢詩の朗読を聴く
■【古典・歴史】メールマガジン
■【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル

▼音声が再生されます▼

洛陽訪袁拾遺不遇
洛陽訪才子
江嶺作流人
聞説梅花早
何如此地春

洛陽(らくよう)にて袁拾遺(えんしゅうい)を訪(と)ふて遇(あ)はず 孟浩然
洛陽(らくよう)に才子(さいし)を訪(と)えば
江嶺(こうれい)に流人(りゅうじん)と作(な)る
聞くならく梅花(ばいか)早しと
此(こ)の地(ち)の春にいかんぞ

現代語訳

洛陽に才能あふれる友人袁を訪ねてくと、
江嶺に島流しになったという。
聞くところによると江嶺は気候が暖かく梅が開くのも早いと。
この洛陽の地に比べて、春はどんな感じなのだろう。

語句

■袁拾遺 「袁」は名前。「拾遺」は官職名「左拾遺」のこと。 ■才子 非凡な才能を持っている人物。 ■江嶺 「江」は長江。「嶺」は五嶺(大臾、始安、臨賀、桂陽、掲陽)。江西・江南地方。

解説

洛陽に、古い友人でしょうか?袁さんを訪ねていったんです。
すると、袁さんはまずいことをやらかして、江嶺に
島流しになっていますよ。ええっ!

江嶺は現在の江西・湖南地方。「江」は長江のことです。
洛陽と比べ、だいぶ南なので、春の訪れがむこうは早いのです。
そっちでは梅の花ももう開いているでしょうかなあ。
洛陽と比べて、春の感じは、どうですか。という詩です。

次の漢詩「王維の生涯

朗読:左大臣光永

■【中国語つき】漢詩の朗読を聴く
■【古典・歴史】メールマガジン
【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル